初めての登山        小田ひで子

 今年も猛暑が続きますが、ガンの告知を受けた2年前の平成14年の8月も暑い日々が続いていました。
 落ち込む間も無く、直ぐに手術する事になりました。退院時に、1年以内の再発可能性50%、2年後30%と説明を受けましたが、翌年1月には娘の出産を控え、早く元気にならなければの思いがいっぱいでした。
 家族(主人)に支えられ、必ず治ると信じ2年が経過。ひとまず、ホッとした頃、今まで感じたことのない胃の不快感が1ヵ月過ぎても続き、もしかしたら? 今度は胃に転移かと不安がよぎりました。胃の透視を明日に控え、検査のことで頭がいっぱいのとき、松尾代表から「福島ひいらぎの会の交流会に一緒に参加しませんか?」と電話がありました。
 私よりもっと厳しい状況の方でも、登山されるとお聞きし、検査の結果次第で参加しますと電話を切る。検査の結果は、心配なし。さっそく参加準備。
 しかし病気になる前にも一度も登山の経験はないし、登山前日まで私にも登れるのだろうかと、不安でいっぱいでした。いざ、登り始めれば、変化する山の景色をデジカメで撮る余裕もあり、秋田駒ケ岳に魅せられた、楽しく感動の初登山となりました。また機会があれば、チャレンジし、病気に負けず、頑張らなければの思いでいっぱいです。
 青葉の会、ひいらぎの会のみなさんとの出会いにも感謝しています。松尾代表の飾りのない、広い心に居心地のよさを感じ、思い出深い登山となりました。ありがとうございました。